高いコストパフォーマンス
私たちは品質を犠牲にして安売りをしているわけでは決してないのですが、お見積りの際によく価格競争力があることを実感しています。もちろん、品質を考慮にいれなければ、いくらでも安いところはあるとは思いますが、開発力を考慮にいれると自分たちのコストパフォーマンスの良さには自信があります。
理由は単純です。すべての工程を自社で完結させることができ、余計な下請けによるコストアップがありません。いわゆる中間マージンのようなものがないことのインパクトは大きく、数割というレベルでコストが変わることもよくある話です。また、社内での過剰な分業によるコストアップもありません。開発スタッフが営業スタッフでもありますので、直接開発に関わらない人材のコストもかかりません。シンプルでいて、開発力のある組織構造になっているために、納得の価格をお出しできる、という理由です。
異常に費用が膨れ上がる業界慣習
私たちの組織は、自分たちでは普通だと思っているのですが、業界としてはそうではないことが多いようです。仕事を請ける会社と、それを実際に作る会社が異なるのはよくある話ですし、それが二重にも三重にも下請け構造が重なることも珍しくありません。
下請けに出すだけならいいのですが、実際にはその度に信じられない金額の利幅が上乗せされてしまいます。1割とかならかわいいもので、5割や、さらにひどいものでは桁が変わってしまうぐらいのいわゆるピンハネが行われることもあります。こうしたコストを最終的に負担するのは発注者なので、あまり良い慣習とは思えません。
また、下請け構造は責任の所在があいまいになりやすいのもデメリットです。最終的なシステムの品質が良ければいいのですが、コストが高いのに品質も低いとなってしまっては泣きっ面に蜂状態になってしまいます。
直接、すべてを、責任もって、作る
私たちは大きな会社ではありませんが、すべての案件を、自分たちで直接、一行も余すこと無く、責任もって作っています。自分たちで作るからこそ創意工夫ができますし、開発スピードも高まります。なぜかシステム業界では当たり前ではないこの至極単純なことを、これからも大切にしていくことが自分たちのポリシーでもあります。
完全自社開発が可能な理由
社内多能工の育成
スペシャリストが重宝される時代に少々逆行していますが、社内人材が持つスキルを、深めると同時に、拡げることに重きを置いています。プログラムだけではなくデザインも、その次はインフラ周りも、といった具合に、自分が得意とする領域の周辺のスキルを積極的に獲得できるよう投資を行っています。
こうすることで、一人で担当できる領域が拡がることはもちろん、社内での連携もよりスムーズになる効果が期待できます。同時に、社内でのノウハウ蓄積も加速することで、より強固な開発チーム体制が実現します。コミュニケーションロスや、業務上の行き違いが発生するのはいつも専門性と専門性のちょうど境界線あたりです。専門性を互いに重なるようにすることで、こうした専門性の狭間で起きがちなトラブルも激減します。
手を動かす人が最前線
システム開発は、仕様がすべてです。仕様が無茶苦茶であれば、開発は混乱し、容易に破綻してしまいます。
一般的なシステム開発会社では、システムにあまり詳しくない営業担当が最前線に立つことも珍しくありません。顧客との関係構築を重視しているのかもしれませんが、そこで的確な仕様が決まらなかったときに悲劇は起こります。
開発工数が増えるだけなら大きな問題にはならないのですが、実現が困難なことや、他の何かと矛盾してしまう仕様になってしまったときには大変です。開発の混乱はスケジュール遅れをうみ、最終納品物の品質を著しく下げてしまいます。
私たちは実際に開発を行う人間が、顧客との接点になります。仕様を議論する際にも、システム開発の知識も経験もある人間が行うため、的確に現実的かつ効果的なソリューションに至ることができます。「持ち帰って相談します」といったことはありませんし、「思っていたのと違った」といった齟齬も起こりません。また、できないことを無責任に「できます」ということもありませんし、常に現実的なソリューション提供を心がけています。同時に、システム側の専門家として、クライアントの皆様に適切な意思決定を行ってもらえるような情報提供を常に意識しています。
コストを左右するポイント
寮管理システムの最終的な費用は、どれぐらいの工数がかかるかによって上下します。ここでは、どういったポイントで工数、すなわちコストが影響を受けるのかについてご紹介します。もちろん、コストは何も考えずにただ削ればいいというものではなく、どこにしっかり費用をかけて、どこを割り切るかといったメリハリが重要なのは言うまでもありません。あくまでシステムのイメージを構想する際の参考情報としてご参照ください。
入寮者マイページは必要か
システム化することによるメリットの一つが、利用者自身に必要な情報を登録したり、更新したりしてもらえることがあげられます。そういった情報管理を行うための場所が入寮者マイページです。入寮に際しての申し込みから、チェックインや退寮に関する情報など、どのような情報を取得したいか、どのような申請までオンライン化したいかにあわせて、柔軟に機能設計することができます。
多くのシステムで必須機能として実装されることが多い入寮者マイページですが、実際のデータはすべて他の部署から提供される場合など、入寮者自身のアクションを必要としない場合には実装しないことも可能です。
入寮者サポートはどのように行うか
システムを導入されていない場合、主なやりとりは個別のメールであったり、電話等の音声手段であったりすることが多いと思います。こうしたコミュニケーションを、システム上に統合してしまうかどうかでも、工数が変動します。
例えば、システムからは定型メールを自動発信するだけにとどめて、イレギュラーな対応はすべて担当者のメールソフトから行うというのも一つです。大量に処理する必要がある部分はシステムに委ねながら、それ以外の部分は慣れ親しんだメールソフトを活用するのはバランスが良い方向性と言えます。
さらに踏み込むと、そういったイレギュラーなやりとりすらも含めて全てシステム上で行うという方向性もありえます。入寮者マイページの存在は必須になりますが、ちょうどトピックごとにチャットをしていくようなイメージで、コミュニケーションを重ねて、そのトピックが完了したと判断されたらそのやりとりを完了扱いにするようなイメージです。情報が一元管理されるメリットはあり、人事異動や過去のやりとりの検索に強いメリットはありますが、機能開発工数は大きくなりがちです。
請求管理はどうするか
無料での寮提供の場合は除き、毎月の家賃や、学期ごとの入寮費を徴収していることがほとんどだと思います。こうした請求業務に伴うやりとりを、どこまでシステム化するかでも工数は変動します。
例えば、システム上ではこうした請求管理は一切行わないというのも一つです。別の請求管理システムがあって、そこからメール通知や請求書発行、入金管理が行える場合には、無理にシステムに統合してしまう必要はないかもしれません。
一方で、そういったシステムがない場合や、あったとしても連動させるために非常に手間がかかる場合には、システム内に請求管理機能を持つことも有用です。入金確認だけを行うという簡易的なものから、請求金額を算出できるようにして、入寮者がマイページから請求書PDFをダウンロードしたり、現在の入金状況を確認できるようにしたりすることも可能です。また、システム化することで、督促メールを条件にあわせて自動送信することもできるため非常に便利です。
提出物の管理はどうするか
留学生寮の場合、RAやDAといわれる、寮生活をサポートする人員を管理している場合もあると思います。こうした入寮者からの提出物を受け取る必要がある場合、システムから受け付けるようにすると便利です。例えば審査によって報酬発生有無が変わる場合にはそういった審査機能を設けることで、報酬対象の提出を容易に集計することができますし、提出の訂正依頼や差し戻しがありえる場合には、各提出物のステータス管理を行えるようにすることで、現在の状況を把握しやすくなります。
一方で、そういった提出物の頻度が低い場合や、そもそもの数が少ない場合には、システムの機能として実装せずにメールで受け付けるだけにするというのも、機能を絞りたい場合には有効な場合があります。